「あかちゃんは、お腹の中にいるときから、耳が聞こえるんですよ。妊娠6か月くらいから、
お母さん、お父さんの声を聞いているのよ」と教えてくださったのは、石川道子先生でした。
それから私は、お腹の中にいるわが子に話しかけるようになりました。
「いい天気だからお散歩に行こうか」「今日のおかずはお魚にしようかな」。
「お腹の中で聞いたうたを、生まれてからも覚えているかも」と、わらべうたも熱心に
うたいました。
息子が生まれてからも、わらべうたは、初めての子育てで戸惑う私を助けてくれました。
泣いたらわらべうた、遊ぶのもわらべうた。わらべうたをうたいながらおむつを替えたり、
家事を済ませたり、保育園へ通ったりしました。
娘が生まれました。兄とは十歳も離れているのですが、大きくなった息子が、今度は小さな妹に
わらべうたをたくさんうたってくれました。
外で綿毛を飛ばしながら、たんぽぽのわらべうたを一緒にうたいました。
兄妹でお風呂に入るときには、「どーんぶかっかーすっかっかー」と楽しそうなうたが
聞こえてきました。
現在息子は高校生になり、なかなか妹と触れ合う時間がありません。
でも朝早く家を出る前に、そっと妹の寝顔を見てから出かけています。
心の中では、わらべうたをうたってくれているのかもしれません。 (は)
2025年2月19日
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